近年注目されている「床もみじ」って知っていますか?床もみじは、四季折々の景色が床に映り込む幻想的な現象のこと。春は新緑や花、夏は深緑、秋は紅葉、冬は白く雪化粧をした樹々が、床のなかに鮮やかに映し出されます。
季節ごとに異なる景色が楽しめますが、なかでも優雅な気分を味わえるのが秋。周辺の山々とともに色鮮やかなもみじの紅葉が広がります。
そんな床もみじが楽しめるところは全国のお寺でも数カ所しかないんだそう。なかでも自由に撮影してSNSなどにアップできるのは、群馬県桐生市の「宝徳寺」だけと言われています。
そんな宝徳寺とはどんなところなのか、基本情報やイベント情報をまとめました。
宝徳寺とは?
宝徳寺とは群馬県桐生市にある禅寺です。ここは桐生城(柄杓山城)の裏側に位置しており、城の裏口を護るための要害として建てられました。室町時代の宝徳年間(1450年頃)に創建され、荒廃していた時期はあったものの、復興し現在に至ります。
お寺とは「癒やし、学び、修行、祈り」の場であるという住職のお考えをもとに参拝者の方に素敵な、心休まる時を過ごしていただきたいと様々な催しを行っています。
宝徳寺では年中行事・イベントはあるの?
宝徳寺では年中行事として様々な催しを行っています。この期間しか見れないものなので、気になる催しがある際は合わせて行くようにしましょう!
新春3日 半僧坊大祭
毎年1月3日に行われる半僧坊大祭。半僧坊大権現は、静岡県臨済宗大本山方広寺の鎮守の神様で、諸願成就の権現様として多くの人々の信仰を集めています。 宝徳寺では平成20年2月に大本山方広寺よりお見分け、その後毎年行われているのだとか。
床もみじ
春、夏、秋とそれぞれの季節に特別公開される「床もみじ」。宝徳寺の本堂の床に移る自然の風景は圧巻です。水面に映る風景を見れるところは多々ありますが、床に映るなんて、全国でも数か所しかないんだとか!なかでも自由に撮影してSNSなどにアップできるのは、宝徳寺だけと言われているのです。季節によってガラリと変わるので、毎回行きたいですね。特別公開期間以外は見ることができないので、「絶対見たい!」という方は開催期間を確認して行きましょう!
しかもなんと!床もみじの期間は他のイベントも同時に開催されているのです!
春は風ぐるま4000個のトンネルに鯉のぼり500匹、帽子をかぶったお地蔵さんに牡丹の花。
夏は風鈴短冊に願いを書いた3000個の風鈴トンネルにライトアップ。
秋は赤色や黄色に彩られた紅葉のライトアップ。
同期間にイベントを重ねてくれるのは嬉しいですよね。
除日の鐘
12月31日、昼間行うので「除日の鐘」です。お年寄りは夜間の外出を控える方が多く、また日中行うことによりお子さまも参加しやすくなるため昼間に行っているのだとか。そこからも住職のお心遣いが伝わってきますね。
宝徳寺の見どころは?
宝徳寺の行事イベントはとても魅力的でしたよね!しかし、それだけじゃないんです。宝徳寺はイベント開催時以外にも見どころがたくさんあるんです!ここからは宝徳寺を訪れた際に見ておきたいところをご紹介します!
本堂
宝徳寺の本堂は雙龍殿(そうりゅうでん)と呼ばれ、構造は禅宗方丈様式。これは室町時代に京都の臨済宗で盛んに造られたものです。 関東では数ヶ寺にしかみられない大変なんだとか。華美なものを排除した様式のため、見ようによっては質素な造りとなっています。現在は法要などの多くの行事をここで行っています。
また、関東では大変貴重な「床もみじ」を見れちゃうんです!28畳の床に映る自然は見ているだけで心洗われるような感覚になります。
また、襖絵の「双龍」も威厳を感じます。龍は仏法を守護する神として崇められており、右側は海龍、左側に雲龍が描かれています。
枯山水(石庭)
石庭は必要のないものをすべて無くし、石と砂などで造られた庭園です。 この庭は不老長寿と吉祥を願う鶴亀蓬莱を表現しています。 ゆっくり、静かに見ていると、いつまでも見続けられそうな感じがします。
原爆の残り火「平和の火」
原爆の残り火が分火されています。原爆の火は、山本達雄さんという方が、原爆投下後の広島から故郷・福岡県八女郡星野村(現八女市)に持ち帰っており、そこに残されていました。当初は「恨みの火」「復讐の火」としてひそかに保存していましたが「報復では永久に平和は来ない」と考えを改め、23年後の1968年、役場に提供し以来「平和の火」として保存しています。
宝徳寺戦後70周年記念事業として2015年8月6日(広島原爆忌)に分火してもらったそう。みんなで、自分の幸せ、家族の幸せ、みんなの, そして世界の幸せを祈りましょう。
宝徳寺のお地蔵さま
境内には、「地蔵のこみち」があります。なで地蔵、ほほえみ地蔵、よろこび地蔵、しあわせ地蔵など、いろいろなところに50体のかわいらしいお地蔵さまがいます。季節によって、帽子をかぶったり、洋服をきたり、見ているだけでとても癒されます。それぞれのお地蔵さまに手を合わせてましょう。「ほっこり地蔵のおみくじ」という高さ9㎝ほどのお地蔵さんのおみくじもあるので、記念に引いておうちに置いておくのもいいですね。
御朱印
宝徳寺の御朱印はどれもかわいらしく種類も豊富です。年中あるものに加えて、月替わりの御朱印、星座の御朱印、四季替わり特別限定御朱印と限定の御朱印もあります。また、切り絵御朱印というものもあり、こちらも定番に加え月替わりの切り絵御朱印まであるんです!種類が多すぎて何個も書いてもらいたくなっちゃいます!
まとめ
以上、宝徳寺の基本情報やイベント情報でした。
住職の想いからも様々な興味深い催しが行われていますし、イベント以外でも見どころがたくさんあって、
宝徳寺は「日常生活の喧騒から離れることのできる場所」であると感じました。
あなたもぜひ、宝徳寺で非日常感を楽しんでください。
住所:
群馬県桐生市川内町5-1608
アクセス:
お車の場合
北関東自動車道 大田桐生IC 伊勢崎IC より約30分
交通機関ご利用の場合
JR桐生駅北口より約20分~25分
おりひめバスで「名久木行き」にて旧川内北小学校前下車 「吹上行き」にて宝徳寺入口下車
時間:
9:00~16:00
定休日:
なし 御朱印は火曜日金曜日不可
床もみじ拝観料:
800円~1,200円(期間により異なります)
高校生以下無料
駐車場:
あり(無料)
お問い合わせ:
0277-65-9165(9:00~16:00)
※新型コロナウイルス感染拡大などにより、記載情報と異なる場合がございます。
お出かけ前に最新の情報をご自身にてご確認ください。